ちょっとコーヒーブレイク

● 「4分間」




去年から再開したピアノレッスンを受けているスクールでは、生徒さんどおしが弾きあう会が定期的に催されます。自由参加で、約10名が定員です。

前回、初めて参加させていただき、一応、レッスンで合格をいただいたドビュッシーの曲を弾きました。子供の頃、通っていたピアノ教室は、発表会が全くなく、人生、初めて、人様の前でピアノを弾きました。レッスン時や自宅練習時のようには絶対に弾けないとは思っていたものの、ここまで散々なことになるとは! という結果でした。「ここは聞かせどころ!」の思いっきりフォルテで弾くところを、手の震えで制御不能となり、パニックになり、「どうしょう~。無理、無理。もう、この箇所、全部、飛ばしちゃえ!(心の声)」と、その箇所は楽譜になかったのように(笑)、飛ばしました。作曲者のドビュッシー先生にとって、とっても、失礼なことをしてしまいました。「僕の作った曲、こんな曲じゃないよ~。」と思われてしまいます(泣)

人前で話すことは、職業柄、慣れており、全くと言ってよいほど緊張はしないのですが、ピアノとなると、人格が変わったかのように、人様の前で弾くことは、緊張マックスとなってしまいます。演奏前の曲についての小話は、緊張せず、ペラペラと話せたのに、いざ、ピアノの椅子に座ったとたん、手足が震え、「人間、緊張すると、ここまで体が制御不能になるのか!」と新体験をしました。

「もう、人前で弾くのはコリゴリ」と思ってたいのですが、先生より、「人前で弾くことは、凄く上達しますよ。まずは、人前で10回弾かないと!」とアドバイスを受けました。youtubeなどでも、ピアニストの方、ピアノの先生も、同じ意見の方が非常に多いです。ピアノを弾くプロの方がおっしゃることは、間違いない!「何事も極めた方のアドバイスに耳を傾けるべき」と日々常々、思っています。


その日が、また来ました。
生徒さんどおしの弾き合い会です。


スタッフの方からもお声がけをいただいていたのですが、「前回、散々だったので・・。当日、申込でもいいですか?」とお聞きすると、当日決断でもいいとのこと、保留にしていました。

いよいよ当日となり、まだモヤモヤ感があり、迷っていましたが、「4分、家にいても何も変わらない。どうにかなるか・・・ 弾いてみよう。」と、弾くことにしました。

練習時点でも満足の出来ではない曲を、人様の前で弾く時に「どうにかなる」わけがなく、なぜ、そう思ったのか・・ですが、気が付けば、運転してスクールに向かっていました(笑)。

この「どうにかなる」思考、昔からあり、留学、転職、引っ越し、人生においての大きな決断時にも、理由もなく「どうにかなる」という超曖昧な考えで決断し、振り返れば、どうにかなっています(#^^#)

「どうにかなる」思考、よくよく考えると、5歳から始めたピアノにかなり影響されているのかな~と今になり感じます。ピアノは、先生から合格をもらうと、即座に、新譜の練習を始めないと、1週間後に先生の前でその新譜を弾かないといけないので、「こんな難しい曲、無理」と思っても、挑戦するしか選択肢はありません。1週間、練習をすると、1週間前に「無理」と思っていた曲が、完璧ではなくとも、ある程度、弾けるようになります。合格をもらうと、また新譜練習・・この繰り返しを5歳から中3くらいまで続けていたのが、「どうにかなる」思考につながっているのかもしれません。実際に、どうにかなっていたので・・・ 


話が少し脱線しましたが(「脱線」って昭和の言葉かも・・、子供の頃、学校の授業内容から脱線し、興味深い話をしてくれる先生が、生徒たちには人気でした。。)、その弾き合い会での結果は、またまた、やらかしてしまいました~( ;∀;) 。ショパンのノクターンの中の1曲を弾きました。私が一番嫌いな弾き方であるロボットのような強弱ほぼなし棒読みのような演奏となってしまいました。緊張のあまり、演奏の質まで意識がいかず、とりあえず、最後まで弾くことに必死となってしまいました。


またまた、低レベルの演奏となってしまいましたが、「ま、私の演奏はこんなもんですわ~」と、開き直りました。「練習では、もっと上手に弾けるのに」と思っても、それは、言い訳となりますよね。人前で弾く場合、誰しも、同じ感情だと思いますので。本番で実力をどれだけ出せるかも、その人のスキルですよね。


しかし、前回よりは、若干、緊張具合はましだと感じたので、やっぱり、先生がおっしゃっていた通り、場数を踏むことで、慣れていくものなのかな~と実感しました。


約4分間の経験ですが、私の中では、大きな経験の1つとなりました。恥をかきに行ったようなものですが、家で4分間、ボ~とするよりも、意味のある「4分間」でした。


それにしても、前回もそうでしたが、今回も、皆さん、ハイレベルすぎます!
私の大好きな曲の1つである、難曲のショパンのバラード1番をとても上手に弾かれた方や、スタッフの方もショパンバラード2番を弾いておられ、他の方も上級レベルの曲を弾かれ、自分よりもレベルの高い方々の中に下手っぴ~の私でも参加させてもらえている環境がありがたく思いました。これほどのハイレベルの曲を弾ける方に、なかなか、日常で出会えませんもの・・  出会いにも感謝です。








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