●「ちょっとだけ時間、大丈夫ですか?」
[ 以前、掲載済みの記事ですが、「ちょっと、コーヒーブレイク」は、別ページとなりましたので、「アーカイブ」として再掲載させていただきます!]
季節は、春。
ある日、タクシーに乗った時の事です。
午後2時くらいで、天気もとても良く、「今日は、気持ちのいい日だな~」と思いながら、窓の外を見ていました。
何も話さなかった運転手さんが、突然、
「ちょっとだけ時間、大丈夫ですか?」
(もしや、遠回りをして、料金を上げる気なのか??)
(いやいや、他のとんでもない理由なのかも。。。)
等と、勘ぐっていると、
「あそこの路地の道端に、今、ちょうど綺麗な花が咲いててね。遠回りにならないので、その路地を走ってもいいですか?少しだけ、速度を下げるので、お客さんに見てほしくって。」
(え~!なんて、心の綺麗な運転手さんなんだろう!)
(それと比べ、疑いから入っている自分は・・・)
と、少し、恥ずかしく感じながらも、
「え、見たいです。お願いします!」
と、お願いし、その花々を見る事ができました。
ここまでお読みいただき、
どんな花壇だと想像されていますでしょうか?
皆さん、さぞかし、立派な庭園か何かかと思っておられるかと思いますが・・・
道端にひっそりと咲いている花々でした。
かわいらしい花でした。
(ここまで運転手さんが言うのだから、どれほどの花なのか・・)
と期待値は上がってたので、
正直、その小さな花壇を見た時には、
「あれ?!」
と、思いました。
でも、すぐに、この何でもない花壇だからこそ、
心がホッコリとしました。
この地味な花の綺麗さに気付いた、この運転手さん、すごい!
おそらく、毎日、楽しく、上手にストレス発散して、暮らしているからこそ、心に余裕があり、この花の魅力に意識が行った事でしょう。
(あくまで、妄想です。全く、異なっているかも・・・<笑>)
それと、日々の仕事をマンネリ化せず、
絶えず、アンテナを立てて、「何か、お客さんを喜ばせる事はないかな?」
と、思っていらっしゃるのだと感じました。
これぞ、プロフェッショナルです!